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齊藤 政志*; 今泉 充*; 百合 庸介; 大島 武
no journal, ,
宇宙用太陽電池の放射線照射試験及び評価法の国際標準化のための基礎データ取得の一環として、太陽電池へ陽子線をスキャンによる拡大とデフォーカスによる拡大ビームを用いて照射した時の劣化度合いの差異を調べた。試料は宇宙用のシリコン(Si)太陽電池を用い、10MeV陽子線を線量率5.510110/cm/sで最大710/cmの線量照射した。線量率に関しては、過去の研究から用いた線量率の範囲では劣化の度合いに線量率依存性はないことを確認している。実験の結果、スキャンビームとデフォーカスビームを用いた評価試験で、短絡電流,開放電圧,最大電力といった発電特性の劣化に差異はないことが判明した。このことより、局所的に高濃度の陽子線を照射することになるスキャンビームも、ビーム全体を均一に引き延ばすデフォーカスビームも太陽電池の照射試験という観点からは同等であり、両者ともに評価試験に使用しても構わないと言う結論を得た。